
QOがスパークリサーチを導入する理由。AIインタビューを活かして広げる、新たなサービスの可能性


会社名
QO株式会社
カテゴリ
調査・マーケティング
設立年
1965年6月
従業員数
198名
(2025年6月1日時点)
活用方法
市場動向調査
マーケティングリサーチ
仮説検証
Spark Research 活用の効果
スパークリサーチ活用による調査業務全体の圧縮と、「AIだからこそ可能な、これまでにない調査」の実現を目指す
リサーチャーやクライアントが直感的に操作できるシンプルなUIによる、従来の調査業務への組み込みやすさから採用を決定
調査設計や対象者のリクルーティング、割付など、調査を手掛ける会社ならではの複雑な要件の調査も実施できた
お話を伺った方
取締役常務執行役員 兼 リサーチデリバリー本部 本部長 兼 AIIIプロジェクト推進室 室長
渡部 彰博さん
AIIIプロジェクト推進室 部長
山嵜 裕介さん

渡部さん:QOは、博報堂とマクロミルのジョイントベンチャーで、マクロミルが持つ豊富なデータアセットやリサーチパネルと、博報堂が培ってきたマーケティングやストラテジックプラニングのノウハウを掛け合わせられることに強みを持つ会社です。
約60年にわたってリサーチを手掛け、調査の品質や専門性を大切にしてきた一方で、近年はマーケティング戦略の策定から施策の実行、クリエイティブの開発まで、一貫してクライアントに伴走するマーケティングプランニングの領域にも事業を広げています。
その中で私は、リサーチャーを含む調査の運用部門であるリサーチデリバリー本部の本部長と、AI活用を推進するAIII(エースリー)* プロジェクト推進室の室長を務めています。
山嵜さん:私は同じAIIIプロジェクト推進室の部長として、主にAIを活用した新しいサービスの企画・開発を担当しています。AIをどのように自社のサービスへ組み込んでいけるかを考える立場で、新規サービスの開発や事業としての展開を推進する役割を担っています。

山嵜さん:私が特に課題を感じていたのは、調査の品質を追求することと、クライアントが求めるスピードや柔軟性をいかに両立させるかという点でした。
長い歴史の中で培ってきた、一つひとつの調査に誠実に向き合い、品質を追求する姿勢は私たちの大きな強みです。一方で、調査ごとに個別の要件に応じて丁寧に設計・運用することが基本となっており、必ずしもすべてのニーズに最適な進め方になっているわけではありませんでした。
クライアントの課題や目的によって、調査に求められる品質やスピード、コストのバランスは異なります。だからこそ、これまで培ってきた専門性や品質へのこだわりを大切にしながらも、もっと手軽に、もっとスピーディーに調査を活用いただけるよう、調査の進め方そのものを進化させる必要があると感じていました。
渡部さん:クライアントニーズの変化については、ここ10年ほどで、マーケティング活動そのものが大きく変化している影響が大きいと考えています。
特にデジタルマーケティングの普及によって、最初にすべての計画を固めるのではなく、実行しながら検証と改善を繰り返していく、アジャイルなマーケティング活動が増えています。
一方で、従来のリサーチは、事前にしっかり計画を立て、調査を作り込み、最後にレポートを納品するというプロセスが基本です。
もちろん、腰を据えて取り組むべき調査は今後も必要ですが、クライアントが求めるスピード感や仕事の進め方が変わっている以上、私たちも変化していかなければなりません。さらにAIが急速に進歩したことで、こうした変化はさらに加速していくと考えています。

渡部さん:これまでのリサーチのビジネスモデルは、データを集め、集計し、レポートとしてまとめるといった「オペレーション」の部分にも付加価値がありました。
しかし、AIの進化によって、これらの業務は今後さらに効率化・自動化が進んでいくと考えています。その中で私たちには、オペレーションを確実に遂行することに加えて、「何を明らかにすべきかを設計する力」や「結果を解釈し、意思決定につなげる力」が、より強く求められていくと捉えています。いずれも、調査の前工程と後工程にあたる部分です。こうした部分にこそ、リサーチャーの専門性が発揮される余地があります。
当社では、4年ほど前からこうした変化を見据え、リサーチだけでなくプランニングまで事業領域を広げていく方針を本格化させています。AIによって単にオペレーションを効率化するだけではなく、こうした前後工程の付加価値を、AIも活用しながらどのように高めていけるかが重要です。
山嵜さん:私たちとしては、AIによってリサーチャーの仕事が減るとは考えていません。オペレーションの効率化によって生まれた余白を、調査設計や結果の解釈、マーケティングプランニングといった、より付加価値の高い領域に振り向けていくことが重要だと考えています。
AIを活用することで、リサーチャーが本来持っている専門性を、これまで以上に発揮できるようにする。そのための事業構造や組織の変革を進めています。

山嵜さん:私が特に重視したのは、操作性の高さです。
リサーチャーにとってもクライアントにとっても操作が非常にシンプルで、直感的に使える。この「扱いやすさ」は、実際の業務に組み込んでいく上で、大きな魅力でした。
どれだけ優れた技術であっても、使いこなすために多くの工数がかかってしまっては意味がありません。その点、スパークリサーチは、既存の調査業務にも非常に組み込みやすいと評価しています。
渡部さん:私が重視していたのは、大きく2つあります。1つは調査設計や運用の柔軟性、もう1つはインタビューの回答品質です。
まず、私たちに依頼される調査はシンプルなものばかりではありません。クライアントからわざわざご相談いただく案件は、基本的に要件が複雑になります。
このような調査要件に対し、スパークリサーチでは、調査対象者のリクルーティングや割付に細かく対応していただいたり、割付に応じて調査票を分けたりと、かなり柔軟に進めることができました。長年培ってきた調査設計の専門性を活かしながら、AIインタビューのスピードや効率性を取り入れられる。 その柔軟性は非常に魅力的だと感じています。
もう1つが、1件1件のインタビュー回答の品質の高さです。私たちは調査のプロとして、自社のクライアントに提供する以上、当然ながら品質に対して厳しい基準を持っています。
その点スパークリサーチでは、1件1件の回答が一定以上の水準に明確に達しており、自社のクライアントにそのまま提供することを想定しても、安心感のある品質だったというのは非常に大きかったですね。私たちは自分たちが使うだけでなく、クライアントに責任を持って提供する立場なので、この品質の高さは重要な評価ポイントでした。

渡部さん:私たちが取り組んでいるAIIIの活動には、大きく分けてAIを活用したソリューションの開発と、AI時代の生活者そのものを研究するという2つの側面があります。
今回のPoCでは、後者に当たる生活者研究として、AIを生活者がどの程度使っているのかという利用実態や、AIと人との間にどのような関係性が生まれているのか、逆にAIを使わない人にはどのような障壁があるのか、といったことを構造的に理解するための大規模調査を実施しました。
渡部さん:今回は、定量調査にスパークリサーチを組み合わせる形で活用しましたが、こうした使い方には今後も可能性があると考えています。
定量調査によって生活者の全体的な傾向を捉えながら、スパークリサーチによって一人ひとりの生の声や、その背景にあるストーリーを把握していく。こうした定量と定性を組み合わせた調査においても、スパークリサーチは新しい選択肢になり得ると思います。
もちろん、従来のインタビューが必要な場面もありますし、すべてをAIに置き換えようとは考えていません。重要なのは、クライアントが明らかにしたいことに対して、最適な調査手法を選択できることです。その意味で、スパークリサーチのようなサービスが選択肢に加わることによって、私たちがクライアントに提案できる調査の幅が広がっていくことには期待しています。

渡部さん:私たちのゴールは、新しい技術を積極的に取り入れながら、クライアントへの提供価値を高めていくことです。
その中でスパークリサーチには、既存の定性調査をより早く、より安く実施できるようにするという価値はもちろんありますが、それだけではなく、従来のインタビューでは実施が難しかった新しいシーンでも活用できる可能性があると考えています。
これまでの調査をAIに置き換えるという発想だけではなく、従来の手法ではなかなか対応できなかったニーズに応えられるようになることも、スパークリサーチに対しては期待しています。
山嵜さん:私は、社内と社外の両面で大きな可能性を感じています。まず社内においては、AIの活用によってリサーチ業務のプロセスがシンプルになり、新しい余白が生まれ始めることを期待します。そうして生み出す余白を、QOが目指すマーケティングプランニングや、リサーチの前後工程における付加価値の高い業務に振り向け、新しい領域にチャレンジできるようになる。そうした環境を作っていくことが、社内における大きな目標です。
一方、社外に向けても新しい可能性があると考えています。
私たちはこれまで、主にリサーチに関するご相談をいただく会社でしたが、今後このご相談の幅をどのように広げていくかが重要なテーマです。スパークリサーチとの連携は、従来のリサーチという枠組みを超えるための一つの後押しになると考えています。この連携も活かしながら、例えばこれまでは調査の相談とは結びつかなかったような事業課題についても、「QOに相談してみよう」と思っていただける。そうした新しい顧客接点を生み出していきたいです。
結果として、新しいサービスや事業機会が生まれ、社内のメンバーにとっても新しいチャレンジの機会が増えていく。そうした好循環を作っていければと思っています。
— 本日は貴重なお話をありがとうございました。

会社名
QO株式会社
カテゴリ
調査・マーケティング
設立年
1965年6月
従業員数
198名
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