
AIとともに引き出す「数年先」の顧客インサイト。リサーチの隠れ工数を削減し、商品企画プロセスを加速


会社名
パナソニックコネクト株式会社
カテゴリ
ノートPC
設立年
2022年4月1日
従業員数
29,100名
(2026年4月1日時点)
活用方法
仮説検証
商品開発リサーチ
市場動向調査
本記事は、スパークリサーチの正式リリース前に実施した無償PoC(現在は提供終了)を実施いただいた際の事例となります。
Spark Research 活用の効果
・
調査会社を介したエンドユーザーインタビューでは数ヶ月かかることもあった事前の調整期間が半分以下に
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インタビューから分析レポート作成までの「隠れ工数」が解消。企画者がデータの「解釈」と「活用」にフォーカスできる環境へ
・
AIによる中立的でブレのないモデレートにより、企画者のバイアスを排除。網羅的で「忖度のない」顧客インサイトの発掘を実現
お話を伺った方
モバイルソリューションズ事業部 事業企画総括部 レッツノート企画部 商品企画課
佐藤 敬太郎さん
モバイルソリューションズ事業部 事業企画総括部 レッツノート企画部 商品企画課
宮澤 稔喜さん
顧客のビジネスを止めない。「レッツノート」を通じた社会課題解決とミッション

まずは、お二人が所属する部署のミッションについて教えてください。
佐藤さん:私たちは、モバイルソリューションズ事業部の商品企画課にて、モバイルノートパソコン「レッツノート」の商品企画を担当しています。
レッツノートの企画を通じた私たちのミッションは、大きく言うと「顧客の課題を解決する」ことです。そのため、エンドユーザー様のビジネスのお困りごとをいかに解決するかを常に考えています。具体的には「頑丈・軽量・長時間」というコンセプトのもと、満員電車でも壊れず、簡単に持ち運べて、外でも長く使えるパソコンの提供を通して、「お客様のビジネスを止めない」ことを実現しています。
宮澤さん:さらにはハードウェアに加えて、ソリューションという観点からの価値提供も私たちの重要なミッションです。例えば、万が一パソコンを落としてしまった場合に安全にデータを消去するなどのサービスです。地味に思われるかもしれませんが、お客様の業務を止めないためのアフターサポートを含めた企画を行っています。
これまで抱えていた「リードタイム」と「隠れ工数」の課題

商品の企画にあたり、顧客ニーズの把握やリサーチ業務はどのように行われてきたのでしょうか。
佐藤さん:パソコンの部品には調達や開発に1年以上かかるものもあるため、お客様の「今困っていること」を聞くだけでは開発スケジュールと合わないことが多々あります。そのため、まだ言語化されていないような数年先の課題をすくい上げるため、数ヶ月に一度は何らかの調査を実施しています。
宮澤さん:ただ、過去に行った調査会社を介したエンドユーザーインタビュー調査では課題を感じることもありました。対象者の定義から選定、質問作成、日程調整、まとめまで含めると、着手から約4ヶ月もかかった上に、当初想定していた対象人数を集めることもできないという結果に至った経験もあります。当時は社内で多くの時間をかけた割に目標が未達となり、不安が残ったのを覚えています。
佐藤さん:さらに「インタビューでヒアリングをした後にどうまとめるか」という部分でも隠れた工数が発生していました。録画を見直し、発言を分析してレポートに落とし込む作業は非常に負担が大きかったです。
工数削減という観点では、リサーチ会社にインタビュー業務を外注するという選択肢はなかったのでしょうか。
宮澤さん:確かにそういう選択肢もあるのですが、自分で企画をする以上、やはり自分たちでニーズや市場状況を緻密に理解したいという思いがあります。自分たちが直接顧客理解に携わることで、ステークホルダーへ説明する際の発言の説得力も変わってきます。
佐藤さん:加えて、外部のモデレーターの方にお願いする場合、「その方のヒアリングスキルがどの程度信頼できるか」という質の評価が非常に難しくなります。特に私たちが今回調査したような「数年先のビジョン」を引き出すような難易度の高いテーマにおいては、外部のモデレーターに委ねるよりも、AIに中立的・機械的にヒアリングをしてもらい、集まった回答データを我々企画者が解釈する方が、圧倒的に納得性が高いですね。モデレーターの属人性が排除され、ヒアリング品質が均一化される点も、AIリサーチならではの大きな強みです。
圧倒的なスピードと網羅性。AIだから実現できた「忖度のない」インサイト発掘

今回、スパークリサーチの活用を決定された理由を教えてください。
佐藤さん:選定にあたっては、当社の要望に並走してくれる姿勢を重視しました。実際にプロジェクトが始まると、こちらの期待以上のスピード感で必要な規模のデータが揃ったので満足しています。先ほどの宮澤の体験談にもあるように、エンドユーザーインタビューは想定していなかった調整時間が発生することがありますので、「スピード感」と「スケール」のバランスは重要です。
実際にAIがモデレートしたインタビューの質や、分析レポートのアウトプットはいかがでしたか?
佐藤さん:想定以上に良かったです。私たち人間がインタビューをすると、当日の空気感に飲まれて聞きたかったことが聞けなかったり、簡潔な回答に終始するモニターだと、5分程度で事前に用意した質問が尽きてしまったりすることもあります。しかしAIは、事前に設計した通りに確実に、かつ深掘りして遂行してくれました。
個人的にはAIによる分析レポートの評価が一番高いです。非常に網羅性が高く、いい意味で「忖度のない」結果がバシッと出てきて感動しました。人間だとどうしても自分が気になったポイントだけをアウトプットにまとめてしまいがちですが、私たちが気づいていなかった視点もしっかりと拾い上げられていました。
宮澤さん:私としても質・量ともに十分に満足できる結果でしたね。「AIが相手だと、モニターが適当に答えてしまうのではないか」と懸念していましたが、回答の様子が録画されるという仕組みもあり、非常に質の高い回答が得られました。
また、企画者自身がインタビューをすると、どうしても「こういう商品にしたい」という自分たちの思い描く方向に誘導してしまうバイアスがかかりがちですが、AIは中立的に質問を重ねてくれるので、その点も非常に良かったです。
レポートも、エグゼクティブサマリーから質問別にドリルダウンする形で構成されており、分量が多くても非常に見やすく理解しやすいレポートでした。先ほどお話しした、調査会社を活用したエンドユーザーインタビューでは4~5ヶ月かかることもあったリサーチが、今回はプロジェクトスタートから1ヶ月かからず分析・レポーティングまで完了し、期間を75%以上短縮できた上に、調査にコミットする人数も大幅に削減できたのは素晴らしい成果です。

実際のUI:スパークリサーチの調査レポートでは、調査全体に対するエグゼクティブサマリーに加え、質問ごとにドリルダウンした分析レポートを実施。
「調べる」から「活かす」へ。リサーチ業務の未来像

今回の導入を経て、AIを活用したリサーチの未来はどうなっていくと思いますか。
佐藤さん:私たちが他の仕事をしている間に、バックグラウンドで3本、4本と並行してインタビューや調査が回っているような世界が実現できそうだなと、非常に未来を感じました。
これまでの調査はどうしても「これからインタビューをやります」と担当者のリソースをブロックして、シングルスレッドで進める必要がありました。しかしスパークリサーチを活用すれば、別の企画業務を進めながら並行してリサーチを行えたり、日常の市場調査に必要なデータが自動で溜まっていくような運用も可能になります。
「知りたいと思ってから調べる」のではなく、「すでに調べ物は完了していて、企画者はそのデータをどう解釈し、どう活かすかにフォーカスする」。これこそが、AIの登場によって劇的に変化する新しいリサーチの進め方になると思っています。
商品開発のプロセスを劇的に加速させる、スパークリサーチ導入のメリット

今後、スパークリサーチのサービスに期待することを教えてください。
宮澤さん:今後は回答者の「表情」や「声のトーン」などを読み取り、言葉以外の部分から推測して深掘りできるようになれば、さらに発展性があると感じています。
スパークリサーチを利用して感じたメリットは、スピーディーにリサーチャーが期待した規模感で調査でき、必要とする情報を集められることです。そのため例えばデプスインタビューで引き出した情報を、裏付けとなる市場全体の大きなトレンドやボリュームで検証する際などにスパークリサーチを併用することで、インタビュー調査をより良いものとして活用できそうです。
佐藤さん:スパークリサーチは、非常に多様な用途に使えるサービスです。事前に仮説を持ってクイックに検証することはもちろん、「そもそもどんな仮説を立てたらいいか分からない」という探索的なフェーズでも、大きな母数の対象者に対して高速でヒアリングを行い、仮説の当たりをつけることができます。このサイクルを早く回せることは社内のステークホルダーとの会話の質向上や、腹落ち感に直結するので、実務的な有効性も感じました。
リサーチ業務を圧倒的にスピードアップし、リードタイムや工数を圧縮することができれば、リサーチの領域にとどまらず、商品開発のプロセス自体を劇的に短縮することにも繋がると期待しています。ただし注意点としては、スパークリサーチが答えを出してくれるわけではありません。どのような人に何を聞くかを決め、そのインサイトを感じ取るのは人間になります。
AIに任せられることは何かを考え、人間とAIが互いに限られたリソースを有効活用していく時代が来ていますが、スパークリサーチはそれを強く感じさせるサービスです。
本日は貴重なお話をありがとうございました。


会社名
パナソニック コネクト株式会社
カテゴリ
法人向けソリューション
設立年
2022年4月1日
従業員数
約29,100名
2026年4月1日時点
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